イカゲームで資本主義を感じた話

この話は、ネタバレを含むので注意して読んでください。

 

いきなりですが「イカゲーム」見ましたか?配信開始から4週間で1億世帯以上に見られたNetflixに1000億円以上の売上をもたらしたと言われる、超大ヒット中の韓国ドラマです。

 

Netflixを5分くらいしか使ったことがない僕ですが、あまりに流行ってるから、と見てみたらあまりに面白くて深夜3時まで一気に見てしまいました。

 

ざっくり、ドラマの中身はカイジっぽい感じ。その上でめちゃくちゃに資本主義を感じる内容でした。

 

簡単に説明すると借金まみれの456人に招待があり、ゲームで勝ち残った人間が多額の賞金を手に入れられて、負けたものは命を落とすというもの。(賞金は50億円程度)

ただ、ゲーム参加時に負けたら命を落とすことは説明されていなかったため、1つ目のゲームが終わった時点でルールに納得できない参加者たちがゲームを離れる。(ルールとして全体の過半数の同意でゲームを中止することができる)

 

しかし、借金を返すため、、、と9割がまた自らゲームに復帰。最後は優勝者1人だけが生き残って終わった。

 

イカゲームの途中でこんなセリフがあった。

「誰も私たちは参加を強制していない。あなたたち自らが望んで参加した」というセリフ。

 

参加者たちは借金を作って、返すためにこのゲームに命をかけて参加している。人生というゲームの中で、勝手に借金を作って、自ら選んでお金持ちの作りだしたゲームに参加、そして命を捨てていく。

 

話が前後するが、イカゲーム自体は資本家たちが人生を楽しむために賞金を用意することで、命のやりとりを眺めて楽しむために作ったゲーム。

 

資本家が作り上げた枠組みの中に人が勝手に集まって、不満を持ちながらも必死になって最後は死んでいく。

 

よくある話ではあるんだけど、これの延長が大きな不満を持ちながら仕事をしている人と同じだなと感じた。その選択は自分でした選択だし、捨てる選択だってできるのに、お金のために、逃げない。

 

イカゲームを見てなおさらお金ってものすごい力を持つなと思った。だからやっぱり自分で稼ぐ力をつけたいし〜とかいうとすごく薄っぺらくなるけども、最後の最後にあったこんなセリフがものすごく印象的。

「お金をたくさん持ってるものと、全くないものの共通点がわかるか?それは、人生がつまらなくなることだ」

 

めっちゃわかるなーと思った。全くお金がなければ出来ることも少ないし、目先のことで必死になる、もしくは何もしたくなくなると思う。

逆に、お金をいっぱい持ってるけどそんなに幸せそうじゃない人とかも見てる。そんなレベルには達してないので実際はわからないけども。

 

何が言いたいかというと、資本主義社会においては資本を持っている人なんかが枠組みを作りその中で資本のないものが必死になって動く。ただ一番豊かなのは枠組みを作る人っていう構図は変わらないよね。ということ。

 

必死に働きたくないとかじゃないし、お金=悪とか思ってるわけじゃないんだけど、お金ってものにはめちゃくちゃ力あるし、稼げるなら稼いだ方が精神的にも安定するよね。って思いました。なんて説明していいかわかりませんがこれが資本「主義」なんですね。

wikipediaにも、主義とは、人、団体や政府が主張や行動の指針にする原則や思想である。と書いてあるし。

原理原則ってすごい。

 

にいた

 

スノーピークにファンが集まる理由

この話は、お客さんに喜ばれる商品を生み出すとか、企画するのに役に立つと思います。今日紹介する会社は日本のキャンプ用品メーカーのスノーピーク(Snow Peak)

 

キャンプブームもあって、この1年で株価は3倍くらいになってますし、会長の方がカンブリア宮殿でお話しされてたり、社長の方がインタビューに出てたり言うまでもなく超凄い会社。

 

ちょっと余談なんですが、「オートキャンプ」っていう言葉を知ってますか?車で寝泊まりしながら各地を回るとか、テントを貼る場所まで車で乗り入れてキャンプする。みたいな言葉だと思うんですが、この言葉を生み出したのもスノーピークです。

 

そんなスノーピークの商品って、物によっては値段が競合の3倍とか5倍とかでも売れてるんですね。テントを地面に固定するペグなんかも他の4倍とかの値段。

 

でも、売れる。そしてスノーピークには「スノーピーカー」って呼ばれる超熱烈なファンがいます。

 

例えば、年間購入金額20万円以上のお客さん。それだけでも全体の7%ほどらしく、累計100万円以上購入するブラック会員に関しては、、、数にしてどのくらいいると思いますか?

 

なんと、2020年時点で5000人って言われてます。100万円以上購入者が5000人ですからね。すごい熱烈なファンと数です。

 

では、これだけお客さんを熱狂させるスノーピークの凄さは何でしょうか?もちろん、商品にかける想いは凄いです。実際にフライパンも数mm単位で厚さを調整して、何個も試作して耐久性と機能性を追い求めたなんて話もあります。

 

でも、商品への情熱だけであれば多くの会社も同じはずです。でも、なぜスノーピークは「焚き火台」や、最強ペグと言われる「ソリッドステーク」のようなヒット商品を生み出せるのでしょうか?

 

ちなみに、会長の著書では「マーケティングはしない」と書かれていますし、あるインタビューでも他社のマネのようなことはしないと話をされています。

 

それでも、値段が比較的高いのに売れているんです。例えば、1980年後半、ほとんどの会社のテントなんかは、2万円程度でした。が、snowpeakが売ったテントは16万8000円。約8倍の値段です。「売れるわけない。」って言われたようですが、、、蓋を開ければ一年で100張を販売。つまり1600万円分売れたということ。

 

でもなんでこんな高いのに売れたのか?というと、snowpeakの現会長の山井氏が、自分でテントを使ってみて本当に欲しいものを追いかけたら高くなった。けど、使い勝手は超いいので売れた。というわけです。実際に自分がお客さんとして欲しいものを作ったわけですからね。

 

とはいえ、snowpeakもずーっとうまくいってたわけではなくて、90年代前半にはキャンプブームが落ちて、減収。

 

そんな時にお客さんとキャンプをするイベント内で、お客さんの話を聞いたところ、品揃えの悪さや値段の高さを指摘されたそう。その後、流通網を改善したり、焚き火台の発売などし、売上が回復したんです。

 

改めてまとめると、スノーピークが上手くいっている理由。それは、商品の企画や、値段を下げるための工夫、流通網の改善など、色んな要素があります。ですが、一番の成功理由。それは

 

「お客さんの話を聞くこと」ではないでしょうか?

 

商品を選ぶのはお客さんです。売れるかどうか決めるのかもお客さんです。

 

だからこそ、お客さんの悩みや欲しいものをよく聞く。販売する自分たちも商品を使って、改善する。「お客さんの話を聞くこと」言われてみれば当たり前かもしれませんが、とても大事なことです。

 

P.S.

 

スノーピークは新潟の燕三条発の会社。自分が新潟に住んでるのもあって、超凄いなって思ってます。(住んで短いけど勝手に嬉しくなってる)

 

ちなみに新潟駅にも燕三条の金物なんかが売ってるし、義理の弟やおばあちゃんが燕の金物、スノーピークのグッズ持ってたり、ふらっといったお店にスノーピークの椅子が置いてあったりもしたんですが、どれも凄いです。軽いし、強い?能力高いっていったらいいんですかね?とりあえず「すご!!」ってなります。